20代の住まい購入のポイント
20代で住まいを買うメリット
まず、20代で住まいを買うメリットには以下の点が挙げられます。
・ローンの返済が早く終わる
・老後資金を貯めやすい
・売却のチャンスが多い
例えば、27歳で一戸建てを購入し、35年の住宅ローンを組むとします。そうすると、62歳で住宅ローンは完済するので、それ以降は住宅費用が不要になります。もちろん、メンテナンス費用などはかかりますので、すべてがゼロではありませんが、住むために支払う費用負担は大きく軽減します。
また、35年の間に繰上返済をして、借入期間を5年縮めれば、57歳の現役時にローンは完済するということも可能です。完済時期が早いほど老後資金は貯めやすく、将来の不安は大きく軽減するでしょう。このように20代で住まいを買うと、ローン返済が早く終わり、経済的に楽になるタイミングが早いという点が最大のメリットです。
また、早めに住まいを買っておけば、その住まいを売却するチャンスも数多くあります。不動産市況は時期によって変わるので、タイミングを考慮して不動産市況が良いときに売却すれば、売却益が出て収益を上げられるかもしれません。
その費用で新しい住まいを購入したり、貯蓄に回して実家に戻ったりという選択肢も可能です。もちろん、売却前提で住まいを買う必要はありませんが、そのような選択肢が増えることはメリットと言えるでしょう。
20代で住まいを買うデメリット
次に20代で住まいを買うことでのデメリットを見ていきましょう。考えられることとして、若い時期には「ライフプランを立てにくい」ということが挙げられます。
20代の場合は、結婚をしていたとしても、将来的に家族の数がどのくらい増えるかわかりません。30代、40代と年齢を重ねていれば、将来的な家族数はある程度見えてくると思います。しかし、20代という若い年代では、まだ決め切れていない部分や具体的な年数での予定がわからないということは多いと思います。
例えば子供が想定よりも多くなれば、教育費をはじめとした支出が増えます。そうなると、組み立てた預貯金額では支出を賄えなかったり、ローン支払いが厳しくなったりと、住まいを購入するときに立てた計画通りにいかないケースも出てくるでしょう。
また、転職や転勤なども十分考えられますので、購入したのは良いけれど売らざるを得ない状況になることもあります。もちろん、これらは30代、40代以降でもついて回る問題ではありますが、ライフプランが固まっていない20代は更に大きな問題と言えるでしょう。
子供の将来を考えた物件選び
さて、20代で住まいを買うメリット・デメリットがわかった上で考えますと、重要なポイントは「子供の将来を考えること」です。言い換えると、以下のような「ライフプラン」をきちんと立てることが重要になります。
・子供は何人作る予定か
・生涯年収はどの程度か
・転職や転勤のリスクはどの程度か
・資産価値の高い住まいか
まず、子供の数によって家計の支出は大きく変わってきますし、家の広さや間取りも変わってきます。そのため、ある程度は子供の数をプランニングして、生涯支出と間取り・広さを検討しましょう。そして、そこに生涯年収を加味すれば、適切な予算組みができます。
この辺りの考えや計算は自分だけで行うのではなく、パートナーとよく話し合って決めていきましょう。二人では難しいと感じられる場合や費用がかけられる場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法です。
また、若い20代だからこそ、転職や転勤のリスクを今一度考えなければいけません。仮に転勤して遠方の勤務地に変わったとしたら、住まいを売却するか賃貸するかしなければならなくなるかもしれません。その可能性があるのなら、例えば「駅の近く」など一般的に生活利便性が高い、売却・賃貸しやすい物件を選んでおく必要があるでしょう。
もちろん子供がいない家庭もありますし、独身で持ち家を購入する人もいるでしょう。その場合も夫婦二人での将来的な暮らしをどうするかを話し合っておくことが必要ですし、独身でもご自身の将来展望として住まいをどのようにしていくのかを、ご両親の実家のことなども含めて考えておきましょう。
このように、20代で住まいを選ぶデメリットを解消するために、子供を含めた家族、あるいは「将来のライフプラン」をきちんと考えた物件選びを行うことが大切だと考えます。
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